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受水槽のサイズ選定

受水槽方式の場合に受水槽のサイズをどのように考えて選定すればよいのか。

建築物の規模が大きくなれば受水槽も大きくなるであろうことはわかりますが何を基準に選定すればよかいのか、どのような計算に基づき選定するのか説明します。

筆者撮影

受水槽の容量を計算

受水槽の容量Vsは使用時間から考えたときに以下の計算式により考えます。


Vs ≧ Vd – Qs・T ‥①

Vs :受水槽の有効容量[m3]

Vd:一日の使用水量[m3/日]

Qs:水源からの給水能力[m3/h]

T:1日の平均水使用時間[h]


また、水の使用時間帯意外の時間帯に受水槽を満水にする必要があるため次式も満たすようにします。


Qs ・(24-T) Vs ‥②


実際に数値を代入しての計算例を示します。

事務所で Vd:一日の使用水量120[m3/日]

Qs:水源からの給水能力127[L/min]

T:1日の平均水使用時間9[h]

の場合を計算します。

まず給水能力Qsの単位を直しておきます。

Qs=127[L/min]=0.127×60 [m3/h] =7.62 [m3/h]

以上の数値を①の式に代入していきます。

Vs ≧ Vd – Qs・T= 120-7.62×9=51.4 [m3]

次に②の式も確認しておきます。

Qs ・(24-T) Vs ‥②

7.62×(24-9)=114.3 [m3]

よって受水槽容量は51.4[m3]以上 114.3[m3]以下 で選定します。

受水槽の容量の目安は一日使用水量の半分程度となるので

60[m3] で決定します。

半分程度なので70[m3]などでもよいですが、とりあえずジャスト半分ということで。

1日の使用水量について

受水槽の容量については各自治体や水道事業所によって規定があるので必ず各地域の水道局などへ確認する必要があります。

各自治体で規定はそれぞれですが、よく見かけるのは1日の使用水量の4/10~6/10の範囲で計算する規定です。

1日の使用水量については下記の資料などを参考に求めてください。

給排水衛生設備計画設計の実務の知識の資料を参考に筆者作成

水同局の担当者とはよく打合せをする必要があります

類似の既存施設や既存店舗の過去の給水使用量のデータを参考にすれば、もっともその現場に合致した選定ができるはずであるし受水槽サイズを小さくしたいときなど、水道局との交渉にそのような資料を持っていくと話がまとまりやすいです。

ただし、水道局によって考え方がだいぶ異なるためその水道局独自の規定に従ってくださいの一点張りの場合もありますので気をつけてください。

既存店舗の使用量の資料を持って、受水槽の容量を抑えたい要望を水道局に相談した場合に8割〜9割は柔軟な対応をしてくれます。

受水槽のサイズダウンが可能な場合もありますが、やはりその水道局の規定にどうしても従ってほしい、ということも当然あります。

その場合は、交渉を長引かせても意味がないので妥協できるところで妥協するしかありません。

そんなに水の量は使わないのにな、と思いつつかなり大きい受水槽を設置した例は過去にも何回かありました。

本来、受水槽の容量が大きすぎると水槽内の残留塩素濃度が減少し雑菌繁殖の原因となるため好ましくはありません。

類似既存店の過去データという、もっとも信頼に値するデータを無視して規定に従わせる水道局の判断が正しいのか疑問は残ります。

ただ、「この地域の他の店舗もこの規定に従っていますので平等性を考慮すると特例を認めるわけにはいきません」という話にも一理あるため、なかなかゴリ押しはできません。

まあ、仕事が滞ることは問題なのでそのときの状況を見ながらうまくやるしかないです!

一酸化炭素中毒は死に直結する〜給湯器の設置について〜

室内に給湯器を設置して排気筒により排気する場合やダクト対応型の排気ダクト内に燃焼後の汚染された空気を排気する方法の給湯器を設置する場合は特定ガス工事監督者の資格を持つ者が施工を指導しなければいけない決まりになっています。

給湯器の設置工事は取り扱いを間違えると一酸化炭素中毒により最悪は死亡事故につながる可能性もあるほどのリスクを伴うものです。

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過去におきた重大事故例

平成5年5月、山梨のリゾートマンションで密閉式の暖房機能付瞬間湯沸器の機器のみを交換して排気筒の健全性を確認せずに再利用したことが原因で7名の死亡と中毒者2名となる事故が発生しています。

ガス消費機器設置工事監督者 再講習テキスト より

既存の排気管は20年以上使用されていたもので腐食によって穴が空いていたことに加えて給排気トップの金網が破れて、そこから鳥が入り込み排気管内部に巣が作らてれている状態でした。

また、機器交換時に排気管と機器接続部のサイズが合わずガムテープで隙間を塞ぐという杜撰な施工がなされていました。

鳥の巣が障害になり排気が正常に排出されない状態のまま運転し続けたことにより一酸化炭素が発生し、排気管の穴などの隙間から天井内を経由して居室へ流れ出ました。

一酸化炭素を吸い込んだ結果、居室にいた7名が死亡、2名が中毒となる重大な事故に至っています。

事故から考えられる対策としては

・機器交換時に排気管の確認を行い、新設する機器と合うものか確認する。

・天井裏の排気管に異常がないか確認する、目視できない場合は内視鏡などで確認する。

・排気管については容易に外れないよう抜け防止の処置が講じられていること、気密保持の処置が講じられていることを確認する。

以上になります。

正直、この事例を見た時に私が思ったのは20年以上使用された排気管の再利用を安易にしてはいけないということです。

現場確認をよくした上で排気管の再利用でなく新規に交換する機器に合わせて排気管も更新する判断をすべきでした。

気を抜くとこのような判断をしてしまう可能性はゼロではないので、自分自身も現場調査は丹念に行い安易な判断に繋がらないように心がけたいです。

CO濃度と吸入時間および体に現れる症状について

一酸化炭素、COの比重は0.967で無色無臭なので空気中に拡散しても気づきにくいですが、発生時にアルデヒド等の刺激物も発生するのでその異臭はします。

COは血中の酸素を運搬するヘモグロビンと結びつきやすい性質がありますが、酸素よりも200から300倍も結合力が強いため微量でもCOを吸込むと酸素の運搬能力は著しく低下します。

ガス機器の使用中に頭痛や脱力感、または目が痛くなったり異臭を感じた場合はすぐにそのガス器具の使用を中止して窓を開けるなどして換気をしてください。

CO濃度によって中毒症状は大きく違います。

以下にCO濃度と中毒症例についてに資料を添付します。

CO濃度と吸入時間による一酸化炭素中毒症例  ガス消費機器設置工事監督者 再講習テキスト より

ガス消費機器設置工事監督者は排気筒の確実な施工を実施することが重要

特定ガス消費機器工事の監督に関する法律は、特定ガス消費機器の設置工事の欠陥に関わる災害を防止するために工事事業者の工事の監督に関する義務等を定めたものです。

特に排気筒の確実な施工は重要なものなので強制給排気型や強制排気型、フード対応型の給湯器を設置するなどの特定工事を特定工事業者が施工した場合には表示を付すことが第6条に規定されています。

いわゆる特監シール これを給湯器などに添付します

FF(強制給排気型) および FE(強制排気型)の場合の表示ラベル貼付位置の例を下に示します。

フード対応型の場合の表示ラベル貼付位置の例を下に示します。

最近の給湯器はセンサーで汚染物質を感知して自動で運転停止するなど性能が向上してることもあり事故は減少傾向です。

しかし過去の事故事例から死亡者が発生している事例もあり、このような痛ましい事故を起こさないために排気筒などが確実に施工されているか確認することは大事なことです。

ちなみにこのシールを貼ることができるのはガス消費機器設置工事監督者の資格者となります。

講習のみで資格はもらえるので必要があればお金はかかりますが講習を受けて資格をとりましょう!

給水方式について

建築物への給水の仕方について、その建築物の規模や用途などで違った方式が採用されます。

今回は、給水方式にはどのような方式があって、どのような特徴があるのか説明していきます。

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給水方式の分類

給水本管から配管を分岐して受水槽を経由しないで直接的に給水する方式を水道直結方式といいます。

水道直結直圧方式 と 水道直結増圧方式があります。

建築物内に受水槽を設けて給水する方式を受水槽方式といいます。

高置水槽方式 ポンプ直送方式 圧力水槽方式

がありますが、圧力水槽方式については新規の採用がないため説明を省きます。

水道直結方式は衛生的

・水道直結直圧方式

水道本管から直接、建築物内へ給水を引き込む方式で2F建てまでの建築物に限定されていましたが、最近は高圧配水システムを採用してる水道事業所において4~5Fまで供給できるようになっています。

受水槽を設けないので水が滞留する時間がなく衛生的であることがメリットですが、水道本管が断水した場合は直ちに断水することがデメリットとなります。

・水道直結増圧方式

給水本管から直結の形ですが10F程度までの中規模建築物についても対応できるように増圧ポンプを設置して水圧を制御する方式です。

増圧ポンプのイメージ テラル㈱のHPより

インバーターによる変速制御と台数制御によって流量をコントロールしています。

また、ポンプユニットから本管側へ逆流しないように逆流防止装置が設けられています。

水道本管の圧力を利用できるため省エネルギーになるのと、1年毎の清掃が義務付けられていない10m以下の受水槽の建築物を水道直結増圧方式にすることによる衛生面の向上がメリットとしてあげられます。

この方式も水道本管が断水すると断水します。

増圧ポンプを設置する場合に水道局メーターはバイパスユニットとしなければなりません。

メーターバイパスユニット ㈱日邦バルブのHPより

受水槽が無いためメーター交換時でも給水可能とするためにこのような処置がとられています。

受水槽方式は給水本管が断水してもすぐに断水しない

・高置水槽方式

高置水槽方式は1FあるいはB1Fなどのレベルで受水槽を設け揚水ポンプで屋上の高置水槽まで水を持ち上げます。

高置水槽からは自然の重力によって給水する方式です。

最上階での水圧確保ができるように高置水槽の高さを設定しなければならないので、ペントハウスの上にさらに架台を組んで屋上のスラブから7~10m上になるように設置されている水槽を見かけたことがあるのではないでしょうか。

ちなみに10m上に持ち上げれば約0.1Mpa(1.0kgf/cm2)の水圧を確保できます。

しかし最近はこの高置水槽の採用はかなり減っています。

水槽は2つ必要なのでその設置場所および維持管理に労力や経費がかかることが避けられる理由だと考えられます。

改修工事の際に高置水槽をやめて水道直結増圧方式かポンプ直送方式かいずれかに変更している事例が多いです。

新築工事にいたっては、現在ほとんどこの高置水槽方式は採用されていないというのが実感です。

・ポンプ直送方式

受水槽でいったん水を貯めて、そこから直送ポンプ(加圧ポンプとも言う)で建築物内の各所へ水を送る方式です。

受水槽方式のメリットとしては給水本管が断水しても受水槽内に貯められた水は電源喪失さえしてなければ使用できることです。

受水槽への給水には定水位弁(通称FMバルブ)を使用します。

定水位弁は副弁(ボールタップから電磁弁に至る部分)と主弁がセットになっていて水位が下がってボールタップが下がると副弁が開きそれに連動して主弁が開きます。

主弁はマンションなど流量が多い場合は50Aなどのサイズとなるため、この配管径のバルブの開閉はウォーターハンマーを起こす可能性が高く、その衝撃音が問題となることや配管継手部や機器類の損傷につながる可能性があるためそれらを防止する目的で定水位弁を用いています。

20Aまでの細い配管であればボールタップそのままで給水していますが25A以上では副弁を用いた定水位弁での供給をしています。

定水位弁の配管例 ㈱ベンのHPより

今回のテーマである給水方式の説明はここまでになります。

参考にしていただければと思います!

給排気ファンの選定

風量と静圧がわかればファンを選定できます。

メーカーのカタログなどに線図があるので、線図に風量と静圧を書き込めば選定できます。

ファンもいろいろ種類があるので、店舗などの設備工事でよく使用するものについて説明します。

筆者撮影

シロッコファンを性能表から選定

風量と静圧の条件につては

風量:5350m3/h

静圧:480Pa とします。

今回は荏原製作所シロッコファンの性能表に風量と静圧をプロットして選定します。

機種は一般的な空調、換気用に使用するSRM4 を選びます。

番手については No.2 1/2 で検討

性能表に上記の風量と静圧をプロットすると以下のようになります。

SRM4 No.2 1/2 の性能表

風量と静圧の線が交わった点は2.2kwの範囲に入っているのでモーターは2.2kwとなります。

では、同じSRM4で番手が No.2 だったらどうなるでしょうか。

サイズが小さければコストダウンになるので検討してみます。

性能表に風量と静圧をプロットします。

SRM4 No.2 の性能表

風量5350m3/h 静圧467Paをとった点が選定エリアから外れていることがわかります。

この場合はNo.2での選定は不可であることを意味します。

コストダウンしたくてもファンの能力が出ない可能性があるのでNo.2はあきらめてNo.2 1/2 で選定することになります。

また、風量と静圧から求めた性能表上の点の位置はできるだけ性能表の中央付近になるように番手を選定します。

あまりにも上の方に点が来てしまった場合は例えばファンを設置した後に風量がやや足りなかったりすることがありますが、その時にモーターの能力を上げたりプーリーアップして回転数を上げたりしますが、それらの対応ができないことになります。

性能表上にプロットした点の位置が下の方によってしまう場合は能力を過剰にみている可能性が高いので番手をひとつ下げる検討が必要です。

ファンの種類はどのように使い分けているのか

シロッコファン

シロッコファンについては、風量および静圧が大きくとれるので排気量が多めに必要となる場合に選定します。

厨房排気はシロッコファンの選定が多いです。

荏原製作所で言えばSRMや気体温度80℃まで対応可能なSRMOが選定されます。

シロッコファン 荏原製作所のHPより

ストレートシロッコファン

ストレートシロッコファンは天井のふところ内に本体が納まるようにコンパクトな形をしています。

ストレートシロッコファン 三菱電機のHPより

居室の一般換気で使用することが多いです。

かなり運転音が静かで最近の機種は40dBを下回るものもあります。

また、厨房用のストレートシロッコファンもあります。

風量は大きいもので10000m3/h程度まで対応できる機種があるので(風量大きい場合はシロッコファンの方が良いですが)必要に応じて選定することになります。

天井扇

天井扇はマンションや事務所などの建築物で比較的風量が小さい居室やトイレの排気などで選定されます。

天井扇 三菱電機のHPより

一台あたり風量が小さいもので50m3/h、大きいもので400m3/h程度までの対応となります。

風量と静圧ともに小さめの時に選定されます。

風量や用途で細かく品番が分かれていて、かなり多くのバリエーションが存在しています。

サニタリー用や事務所用など用途によって最適な天井扇を選定することができます。

全熱交換器

ロスナイ(三菱電機商品の商品名ですが)と呼ばれる全熱交換器は事務所によく設置されます。

全熱交換器 三菱電機のHPより

室内空気と室外空気の顕熱と潜熱ともに交換できます。

エンタルピー交換効率が75%の機種を採用すれば空調負荷計算の際に外気風量を75%減じて計算することができます。

ラインファン

ラインファンについては給気用で設置することがあります。

得られる風量に対してファンの値段は安いと言えますが、運転時の騒音が問題視されることがあります。

LFMのNo.3で59〜56.5dBです。

過去の現場において何度か「音がうるさいからなんとかしてほしい」というクレームをいただいたことがあります。

ラインファン 荏原製作所のHPより

消音型の機種もありますが消音部材の大きさが大きく納まりが悪くなるので、それならばストレートシロッコの方がコンパクトで納まりが良いため最近は給気ファンもストレートシロッコで選定してしまうことが多いです。

ミニシロッコファン

ミニシロッコファンも騒音が比較的大きく過去現場でクレームをいただいたことがあります。

ミニシロッコファン 三菱電機のHPより

BF-21S4の吸込部分で63dBなのでかなりの騒音が出ます。

これもできれば居室の天井内設置は避けたいです。

過去に一度でもクレームをいただいてやむなく是正工事で交換という経験をしてしまうとなかなかその機種を同じシチュエーションで選定することはできませんが、騒音があまり関係のない場所では使用できるので臨機応変に選定してください。

最後は騒音のクレームの愚痴みたいになってしまいましたが、ファン選定の参考にしてみてください!

丸ダクトの静圧計算〜2〜

前回は継ぎ手部分などを直管部分の50%とする簡易的な計算方法を紹介しました。

最近の教科書にはこの計算例しか掲載されていませんがエルボとチーズ部分の静圧を別途算出して加算する方法もあります。

今回はその計算方法について説明します。

筆者撮影

エルボ部分と分岐部分の静圧

エルボ部分静圧の計算式があるのですがこの計算式はそのまま使うことはありません。

教科書見るたびに、あれ、こんな式で計算していたかなと思ってしまうのですが私の記憶力が悪いだけで、エルボの静圧計算はエルボ部分をその直径の何倍の長さの丸ダクト直管長に相当するかを計算するのみです。

なので、難しい式は書いてありますがやることは単純です。

エルボ部分の静圧⊿PTを具体的に求めるための資料が以下です。

いろいろ式が書いてありますが一番右のle/dを判断すればよいだけです。

例えば直径300mmの丸ダクトでエルボの曲がり具合を示すR/dの値が1.0の場合は le/d=17です。

つまり直管相当長はダクト直径の17倍ということなので

le=0.3×17=5.1[m]

ということになります。

次に、丸ダクト分岐部分の静圧計算についてですが以下の資料のようになります。

分岐方向と直流方向で係数ζ(ゼータ)の値の選び方が違うので気をつけます、ρv2/2の部分は動圧です。

具体的に計算

前回ブログと同じダクトルートで具体的に計算をしてみます。

条件:吹出口の風量はそれぞれ300m3/hとします

最遠のルートA-H間を計算していきます。

R/d=1.0として計算していきます。

A-H間の全長は49mです。

ダクトサイズはすべて1.0Pa/mとなるサイズで選定しているとして(前回ブログを参考にしてください)直管部分の静圧は

1.0×49=49Pa‥①

エルボBの静圧について、直管相当長はR/d=1.0よりle/d=17

A-C間は350Φなので 0.35×17=5.95m

よってエルボBの静圧は 1.0×5.95=5.95Pa‥②

同様にエルボEは 0.25×17=4.25mより4.25Pa‥③

エルボGは 0.175×17=2.975mより2.975Pa‥④

次に分岐Cについてv1=1800/3600/(0.175*0.175*3.14)=5.2m/s

v3=1800/3600/(0.15*0.15*3.14)=4.72m/s

v3/v1=4.72/5.2=0.9よりζ=1.3

分岐Cの静圧は ζρv32/2=17.4Pa‥⑤

次に分岐Dについてv1=1200/3600/(0.15*0.15*3.14)=4.72m/s

v2=600/3600/(0.125*0.125*3.14)=3.4m/s

v2/v1=4.72/3.4=1.39よりζ=0

分岐Dの静圧は ζρv22/2=0Pa‥⑥

次に分岐Fについてv1=600/3600/(0.125*0.125*3.14)=3.4m/s

v2=300/3600/(0.0875*0.0875*3.14)=3.47m/s

v2/v1=3.47/3.4=1.02よりζ=0

分岐Fの静圧は ζρv22/2=0Pa‥⑦

①~⑦を合計すると

49+5.95+4.25+2.975+17.4+0+0=79.6Pa

吹出しHの静圧15.0Paとしてこれを足して漸拡大および漸縮小の継手を無視しているなどのため安全率10%見込むと

(79.6+15)×1.1=104Pa

ファンを選定する場合は機器抵抗を考慮し200Paであればその数値を加えて最後に動圧分を差し引きます。

動圧は機器吹出し部分で7.0m/sの場合ρv2/2=29.4≒30Pa

よって 104+200-30=274Pa

ファンは1800m3/h 274Paで選定します。

換気方式と換気回数

感染症のこともあり、いま話題にあがることが多くなった換気についてですが今回取り上げるのは特別なことではなく設備工事や設備設計に携わるかたが知るべき基本的な換気方式の種類や換気回数の目安についてです。

筆者撮影

換気方式の種類

建築に関わらない方からは換気に種類などあるのか問われそうですが送風機を給気と排気どちらに使用するか、しないかなどで種類分けがあります。

建築関係の仕事をしていると換気方式については基本的な知識として知っているものとして打合せなどの会話で普通に出てくることもあるので覚えておいて損はないです。

換気方式の概要図を示します。

第1種は給気、排気とも送風機を用いる換気方式で換気量の設定によって室内の静圧を正圧にも負圧にも計画することが可能です。

ここで正圧と負圧の説明をしておきます。

正圧の状態は室内から空気が押し出される状態になります。

なので外部から汚染された空気を取り込みたくない手術室などは正圧にします。

負圧の状態は上記の逆で室内へ空気を引き込むイメージになります。

トイレの臭気など汚染された空気をその室から周囲へ漏らしたくない場合は負圧で計画します。

換気方式の説明にもどりますが、第2種は給気に送風機を用いる換気方式で室内は正圧になります。

第3種は排気に送風機を用いるので室内は負圧になります。

上記の3種に加えて自然換気も換気の種類としてあげられます。

給気も排気も送風機を用いずに自然の風圧や気温の差を利用して換気します。春や秋の気候が良いときは窓を開け放しで部屋の空気を入れ替えます、それが自然換気です。

建築的にボイドと呼ばれる空気の通り道を設けて風圧差と温度差で換気を促すのも自然換気の考え方です。

基準換気回数について

室の用途別で基準換気回数をまとめた表です。

換気設計風量基準換気回数 空気調和設備設計計画の実務の知識より             表中の×は一般的に採用されない方式を示す

上記以外の事務室の居室などは以前書いたブログ居室の換気量計算についてに詳細がありますがV=20Af/NとV=0.5Ahなどの計算で算出して決定していきます。

上記の表もあくまで目安なので居室あつかいになる室となる場合は必ず換気量計算をして必要な風量を確認する必要があります。

喫煙室の換気量はどうするか、度々問題になりますが最近は入口などの開口部で喫煙室の外側から内側に向けて0.2m/sの風速が確保できる風量で考えることが多いです。

入口ドアでW800 H2000の開口の場合は

0.8×2.0×0.2×3600=1152m3/h

という感じの計算になり、かなりの風量になることがわかります。

給水ポンプの選定について

給水設備において受水槽から高架水槽までの送水、あるいは受水槽から直接各水栓などへはポンプによって送水されてます。

ポンプを選定するときにどのように考えればよいのか、建物の高さや配管の距離によって変わることは想像がつきます。

計算例を示しながら説明していきます。

croissant. さんによるphotoAC からの画像

直送ポンプの選定について

給水ポンプ選定をする際に能力を決定するために瞬時最大流量と揚程を確認する必要があります。

給水ポンプの送水量は瞬間最大流量以上とし、揚程は算出した揚程以上として選定します。

まず瞬時最大流量の求め方は以前のブログで紹介した給水の負荷流量計算を参照してください。

瞬時最大流量は210L/minとします。

次に揚程ですが下記に示す式で求めます。


H≧H1+H2+H3

H:直送ポンプの揚程[m]

H1:直送ポンプの吸水面から最高位にある器具までの実高さに相当する水頭[m]

2:管路における摩擦損失水頭[m]

H3:最高位にある器具や水栓の必要圧力に相当する水頭[m]


ちなみに揚程とは摩擦損失などを水柱の高さとして表現したものになります。

下に図示した系統について揚程の計算をしてみます。

また、計算を簡略化するために条件を下記のように設定します。

最遠の器具までの配管長は60mとし摩擦損失はその配管長の摩擦損失と同等とします。

単位当摩擦損失は0.35kPa/mとします。

以上の条件での計算例を示します。

H1は図より11.0m

H2については配管長60mで摩擦損失はその配管長の摩擦損失と同等という条件より配管長の2倍に対する摩擦損失をもとめればよい

2=60×2×0.35/9.8=4.3m

3については最高位かつ最遠の位置にある大便器洗浄弁の流水時必要圧力が70kPaより

H3=70/9.8=7.14m

これらの値を代入して計算していきます。

H≧H1+H2+H3

=11.0+4.3+7.14=22.44m

H≧22.44m という結果が得られます。

ポンプ選定図で品番を決定する

エバラポンプのカタログを参照します。

F1300型吐き出し圧力一定・並列交互運転方式で選定していきます。

下記の選定図で給水量210L/min を垂直にとり、揚程22.44mを水平にとって交わる点がどこに位置するかを確認します。

ポンプ選定時 エバラポンプのカタログより

ちょっと微妙な位置になりますが32-5.6Sの範囲に交点が記入されます。

次に下に示した仕様表から32-5.6Sの機種は 32BIPME5.6S となります。

この機種は単相100Vなのでもし三相200Vで選定したい場合は32BIPME5.75 を選定すればよいです。

エバラの給水ポンプユニットF1300型、交互並列運転方式の外観は下の写真です。

エバラポンプ F1300型

とりあえずはポンプの選定ができました。

本音を言うと配管経路の摩擦損失計算をもっと細かくしたかったのですが煩雑になるので今回は簡略化しました。

またの機会に挑戦したいと思います。

個人的には変化が多く成長を感じた一年だったが今年はよい一年だったとは言えないのが残念

いろいろあったなと思います。昨年末に2人目の娘が産まれて、さあこれからもうひと頑張りと思っていたのに建築士の試験の結果は不合格だし健康診断でおかしな結果が出たので再検査したら前立腺癌疑いという結果は出るし…。

結局、前立腺から細胞組織を取り出す検査までしましたが、癌細胞は見つかりませんでした。

なのですが癌マーカーの値は下がらないままなので癌疑いということで現在も月に1回くらいの頻度で通院していますよ….。

いま感じていることをいろいろ書いてみます。

朝イチの海 きれいです

そんなに寿命は長くないと思い、今すべきことの優先順位を考えた

癌疑いと言われた時に、ああ、もしかしたら転移していて数年の命かもな、というのは思いました。

その時に明確に試験勉強はすぐやめようと決めました、タイミング的にも40代半ばで難易度の高い資格への挑戦というのはかなり無理があると感じていました。

家族も増えて、そんなに時間に自由がきくわけでもなく仕事も決して暇でもなければ気を抜いてできるような内容のものでもない。

遅きに失する、そういうことだと思っています。

製図の試験で感じたのは、肉体的な衰えと思考する速さの衰え、そして記憶力の衰え、適応力の衰えです。

では、そんな衰えた自分がいまできることは何か。

まずはいまの仕事をしっかりやること、これまで自分が積み重ねたものをアウトプットしながら会社の利益に繋げること、売上のような実利のことだけではなく広い意味での利益をもたらしたいと思ったのと、休日などオフの時間は家族と過ごす時間を大事にすること。

海にも行きたいと思いました、試験勉強の間それこそ1年以上、大好きなサーフィンを我慢していたので。

残された時間がわずかだとしたら試験勉強の優先度はかなり低い、それが自分の出した答えでした。

仕事で新たな展開が見えてきた

詳しいことは書きませんが、仕事で新しい目標とちょっと面白い新たな展開が見えてきました。

会社からチャンスを与えられた、ということだと思っていて、数年後から5年後にはいいところまで持っていければ、と言うか必ず形にしなければならない、そう思っていま動き始めています。

まあ、5年後まで生きているのかよくわかりませんが、やれるところまでやってやろうかということです。

情熱を失っていないことが周囲にわかってもらえればチャンスは必ず巡ってきます、あるいは自分でチャンスを作り出すかです。

ブログは建築設備の技術的な内容を書くのは実はかなりしんどいけど

このブログ、当初は設備屋さんが書く雑記ブログという感じで始めましたが、ある時点からは建築設備の設計、計画、施工のかなり専門的なところまで踏み込んだ技術的な内容をメインで書くように変えました。

技術的な内容を書くとなると、ある程度正確さが求められるので書きながら教科書や施工マニュアルや、あるいはネットで確認作業をしながら書き進めなければならなかったり、説明のために必要になるイラストのような資料も作成しなければならないので、ちょっとこれ面倒くさい感じになってしまったと思っています。

ですが、書きながらこれまで学んできた知識が自分の中で整理されてさらに理解が深まっています。

たぶん、書いている自分が一番勉強になっています。

新型コロナ騒動はインフォデミックであり科学を無視した社会問題

あとは、この話題です、新型コロナ。

このブログを隅々まで読んでいる方はいないと思いますが、以前のブログを見てもわかる通り私自身はこの新型コロナ騒動というのはかなり冷めた目で見ています。

インフルエンザとの比較を冷静にすれば新型コロナの毒性の弱さは一目瞭然なのになぜここまで騒ぐのか、さっぱり意味がわかりません。

12/30で陽性者数3845人(東洋経済オンライン)ですがインフルエンザは例年感染者数1000万人ですから365日で割り算すると1日あたり2.7万人感染者が出ていました。

新型コロナは3845人の陽性者数です、これは感染者ではないです。

無症状の方もかなり含まれているはずです。

いつから陽性者=感染者になったのかも謎ですし、定義をはっきりさせていないまま数字が一人歩きしているように感じています。

インフルエンザのときの感染者数は症状が出て医者にかかった方の人数をひろっていますから現在の新型コロナ陽性者数3845人で増えてますと言われても、それはインフルエンザの時の1日2.7万人よりだいぶ少ないし、しかも陽性者数と感染者数がごっちゃになっているのもおかしい話で単純に比較すらできないはずです。

ウイルスに曝露した状態があります。これはウイルスにさらされた状態でまだ細胞内に侵入する前の状態でこの状態でも陽性反応はでます。

ウイルスの感染とはウイルスが細胞内に入り込んで増殖し始めたら感染と言います。

つまり、感染者数は陽性者数より少ないはずです。

また、インフルエンザは1日2.7万人の感染者がいたはずというのも平均値であって空気が乾燥して気温が低い冬場はもっと多かったはずですから感染者数もインフルエンザの時の1/10以下と予想されます。

ツッコミどころがあり過ぎるんです、この新型コロナ騒動は。

このような話がいっさいテレビで出てこないのがおかしいのです。

そして、この困難をみんなで頑張って乗り切ろう、みたいな話が出てきてもシラけるだけです…呆れて見ています。

ということで、Twitterでは新型コロナが弱毒などと書くと最悪、アカウントを消されることもある?ような言論封殺状態らしいのでこのブログもTwitterからは見れないことになるかもですね。

フォロワー数がかなり少ないので、そんなに影響ないと言えばないからよいのですが、問題は言論の自由が奪われているという部分です。

Googleもそういう傾向があるらしいので私の書いたコロナ関連文章は消されたりするのかな?

あと数分で年が変わってしまうのでこの辺にします。

読んでいただいた皆さんありがとうございました!来年もよろしくお願いいたします。

ダクト内風速と静圧について

ダクト内風速はどう考えて決めればよいのか?入札のために用意された設備図を見ていてたまに風量に対してこれは細過ぎるのではないか、と思われるダクトサイズ選定がされていることがあります。

さすがにそのまま見積もりしてしまったら後からヤバいことになりそうなレベルの場合はダクトメジャーで確認しながらダクトサイズを修正して拾いをします。

適正なダクトサイズを選定するための風速と静圧の考え方とは?

Tama66 さんによるpixabayよりの画像

風速の許容値と静圧

ダクト内風速については用途によって許容値があります。

騒音の許容をどこまで受け入れられるかで決まっているようです。

ダクト内風速の許容値(低圧ダクト) 
空気調和設備計画設計の実務の知識より

私自身は店舗の設備設計をすることが多いですが、だいたい6~8m/s程度が許容範囲かなと思いながら設計しています。

上記の表でも一般店舗、食堂は 9.0m/sまで許容範囲となっています。

静圧というのは、全圧から動圧を除いたもので、ダクトの抵抗、あるいは圧力損失と思えばよいです。

この静圧については基本は1.0P/mで考えて、低圧ダクトでは0.8~1.5Pa/mの範囲で抑えます。

天井ふところがあまりないため、ダクトサイズを絞らなければならない場面があります。

2.0P/m超えてくるとちょっと風量確保ができるか怪しくなってきます。

ダクトサイズを絞った部分で抵抗がかなり大きくなりその先の風量がしっかり出ない場合もあるので注意が必要です。

もう一点、排煙ダクトは20~15m/sと記載がありますが、これはその施設によって設定が違うので確認が必要です。

経験上の話で言ってしまうと排煙ダクトも高圧ダクトとしてではなく低圧ダクトと同様に考えて設計している施設が多く、ダクト内風速を最高で10m/s程度の考えで設計した方が無難です。

現実的に20m/sというダクト内風速だとかなり抵抗が大きくなってしまい希望している風量が得られないパターンが多いです。

排煙ファンが700Pa以上の静圧で設定されているのになぜか計算通りの風量がでないという‥そんな経験もしました。

過去に風量確保ができず苦労した数件の現場が思い出されます。

ほんとうにこれは一度施工してみて風量測定するまで性能が出るかどうか確認しようがないこともあり注意が必要です。

ダクト圧力の分類とダクトの板厚

ダクト圧力の分類とダクト板厚は以下の資料のようになります。

ダクト圧力の分類
ダクトの板厚 角ダクト
ダクトの板厚 スパイラルダクト
すべて空気調和設備計画設計の実務の知識より

高圧ダクトの板厚は低圧に比べて1番手上を選ぶイメージです。

スパイラルダクトはハゼの部分の強度があるため角ダクトのような板厚は要求されていません。

潜熱負荷とは何なのか?

空調負荷計算〜3 すきま風熱負荷〜で書いた内容の中で外気を取り込んだときに顕熱負荷と潜熱負荷に分けて計算すると説明しました。

ところで、顕熱負荷そして潜熱負荷とはいったい何なのでしょうか。

潜熱負荷のイメージ

顕熱負荷というのは例えば外気温33℃の空気を27℃に下げる場合は温度差6℃を下げるための負荷ということになります。

では、潜熱負荷とは何でしょうか。

33℃の外気を27℃に下げる場合、空調機内の熱交換器は20℃程度となっていると想定したとき外気が熱交換器を通る際に外気に含まれている気体の状態である水蒸気が液体の水に変化します。

この状態変化のために熱が奪われています。

見かけ上に顕れる温度を下げているわけではないので潜んだ熱ということで「潜熱」と呼ばれています。

つまり、冷房する際は単純に33℃を27℃に下げる分の熱を奪えばよいのではなく、水蒸気が水になる状態変化のために奪われる熱の分もプラスして冷却しているのです。

ちなみに水蒸気が変化した水は空調機のドレンとして排水されています。

状態変化と熱のやり取りのイメージを以下に図示しておきます。

状態変化と熱のやり取りのイメージ 筆者作成

潜熱については中学校の理科でも話が出てきます。

氷⇒水⇒水蒸気という変化をする場合の時間と温度の関係を簡略的に示したグラフが以下になります。

 状態変化中の温度 中学理科のまとめ より

なんか中学校の時に勉強したかもな、となんとなく思い出す方もいると思います。

グラフが階段の踊り場のように水平になっている部分は氷が水へ、あるいは水が水蒸気へ状態変化してる最中であることを意味します。

この最中は温度変化はしません。

しかし加熱はし続けていて熱は移動しています、このとき移動している熱が「潜熱」です。

空気線図上で変化の動きをみてみる

夏期の空冷空調機による冷房時の温湿度の変化を空気線図上で追ってみると下図のようにななめ左下へ移動するような変化をたどります。

空気線図上で温湿度変化を矢印で図示 夏期の場合 

温度が下がると同時に絶対湿度も下がることがわかります。

また、気温が高いほどこの矢印の角度が急になります、つまり温湿度が高い時期の外気ほど少ない温度変化でも多くの結露水が発生することを意味しています。

次に冬期の温湿度変化をみてみます。

冬期は加湿機能のない通常の空冷の空調機では温度のみが変化して絶対湿度は加湿されないので変化しません。

よって相対湿度は下がることになります。

冬の室内の乾燥の原因のひとつがこの暖房によるものです。

加湿器を併用しなければかなり相対湿度が下がってしまうということになります。

室内の環境として相対湿度は最低でも40%以上にしておくべきです。

一般的な空調機で暖房する場合は室内の相対湿度が30%以下になっていることもあり得ますので冬場は加湿器の併用をしないと室内がかなりの乾燥状態になる可能性があります。