制気口の種類について〜2〜

制気口の種類について、その2になります。制気口の種類についてその形状とどのような場所にどんな目的で設置するかなど説明していきます。

今回はパンカールーバー、ノズル型、床吹出型について、おおまかに説明していきます。

局所的に空調したいときはパンカールーバー

厨房で空調の吹出口として使われていることが多いのがパンカールーバーです。

厨房の空調の考え方としては厨房機器から発熱や調理時にでる蒸気の影響があるため厨房の負荷全てを空調機でなんとかしようと思っても無理です。

そこである程度の負荷を見込んだ能力(400〜450w/m2程度)の空調機を選定して作業している人をねらって風あてるように空調するスポット空調と呼ばれる考え方で計画します。

このスポット空調に適した吹出口がパンカールーバーです。パンカールーバーは風向を自由に調整できます。

食器洗浄機の上部に配置されたパンカールーバー

ガスコンロ、IHコンロや食器洗浄機など作業する人がよく立つ位置の上に配置します。

西邦工業の結露対応型パンカールーバー

パンカールーバーもメーカーによって仕様が少しずつ違うのですが上の写真は西邦工業の結露対応型パンカールーバーです。

吹出しの先端に樹脂製の部材がついています。吹出した冷気の一部をパンカールーバーの表面に戻して内外面の温度差を緩和することによって結露を防止する考え方のものになります。

OK機材などの断熱材で断熱するパンカールーバーよりもやや結露防止効果は劣りますが安価なため図面にこの製品の品番が指定されているのを目にします。

壁からの吹出しでよく見かけるノズル型

壁面に設置する吹出口でよく見かけるのがノズル型吹出口です。

空研工業のノズル吹出口空研のカタログより

よく見かけるのですが写真がない…のでとりあえず空研のカタログの写真を拝借しました。

到達距離が長いので広い空間で使用されるています。公共施設などのエントランスホールや美術館の大空間や体育館やプールなどの施設でよく見かけます。

到達距離がそんなに長くなくてもよい場合は壁面にカームラインを設置するのもありです。メーカー的にカームラインは天井面だけでなく壁につけても特に問題ないとのこと。

床からの空調は床吹出口

美術館等デザインにこだわった建築やお金がかかっている系のオフィスで見かけるイメージがあるのが床吹出口です。

床吹出口の例空研のカタログより

天井からの吹出しでは空気が拡散してしまうため空間を一様に空調するのはよいが個別の要望に対応しづらいのが現実です。

これに対して床吹出口を設置した場合、手動で調整できる吹出口であれば個別での調整が可能です。夏場は男女で体感が違うため温度設定が問題になりがちですが、床吹出しであればある程度、個別の対応が可能ということです。

また吹出口が人から近いので空調の効率がよく省エネにつながるというメリットもあります。

冬場は足元から温まり上部にかけて温度が下がる分布になるため頭が温まり過ぎてボーっとしないとのこと。ただし夏場は足元に冷気が溜まって冷えすぎるかことがあるということもあるようです。

空研工業では夏場の冷気の溜まりを緩和するために吹出し距離を長くした商品も開発しています。

とりあえず制気口の話はここまでにします、参考にしていただければと思います!

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