排水設備図を描こうと思った時に、この長い経路の外溝の排水管に排水桝が必要と思われるがどれくらいの長さごとに必要だったかな?などわからなくなることがあります。
今回は排水配管の計画をするときに守っておくべき一般的なことについて特に配管の継手や桝についての事項を建築設備設計基準から抜粋して書いておきます。

排水配管の継手に関する事項をピックアップ
建築設備設計基準から継手に関する事項をピックアップします。
(1)3階以上にわたる排水立て管には階ごとに満水試験継手を設ける。
(4)汚水及び雑排水の配管には、両受け口を持った継手、三方受け口を持った継手又はこれと類似の継手を使用しない。
(7)排水横主管に設ける90°曲管は大曲管とし、2個以上近接して設けない。やむを得ず2個以上となる場合は、その相互間隔を十分大きくとるか又は排水横主管をサイズアップする。
上記の(4)については2方向あるいは3方向からの流れの合流がダメだということで、そこで流れどうしがぶつかって汚物が滞留する可能性があるので禁止なのだと思われます。
でも排水桝で二股とか三股はあるんですよね。あれは桝で点検できるからよいのか、よくわかりません。継手で2方向からの合流もあるんですよね…たぶんこれ立管では使ってよいけど通常の転がしの横配管などには使わない方がよいというものなのかもしれません。
合流部分は通常はYやLTで接続していて二股の継手を使うことはないと言えばないのでよいのですが。
(7)について、排水横主管の継手は大曲エルボで計画します。
細い口径の雑排水の枝管についてはショートエルボで計画してもとくに問題になることはないという認識です。

掃除口および桝に関する事項
次に掃除口および桝に関する事項についてピックアップしていきます。
(8)掃除口は次の箇所に、容易に掃除ができるように考慮して設ける。
1.排水横枝管及び排水横主管の起点
2.延長が長い横走り排水管の途中(呼び径が100以下の場合は15m以内、100を超える場合は30m以内とする。)
3.排水立て管の最下部又はその付近
4.排水管が45°を超える角度で方向を変える箇所
(9)掃除口の口径は、排水管の管径に準じるものとし、最大で呼び径100とする。
(13)インバート桝及びため桝は、管径の120倍以内ごとに設ける。

排水管の掃除口については適宜取付けることはわかっているのですが延長が長い場合には100A以下で15m以内、100mを超える場合は30m以内などの決まりが忘れがちかと思います。
床下転がしや露出配管の場合、45°を超える配管の箇所すべてに掃除口をつけることは現実していないですね、それはちょっと無理というか現実やらないです。
が、埋設配管においてはエルボ部分は必ず桝にして点検できるようにしています。
汚水排水の外部配管でインバート桝を設ける時は配管径の120倍の距離以内に1箇所設置する、つまり100Aであれば12m以内に1箇所、75Aであれば75×120=9000 つまり9m以内に1箇所設けるということになります。

外溝配管でストレートの部分が長い場合に桝の設置を忘れないように計画したいです。