ステンレスフードの仕上げについて

ステンレスフードの仕上げについて、どのような仕様にするのかよく打合せで話題にあがりますが「ヘアラインでお願い」と言われたり「鏡面仕上げで」などと言われたりします。

しかし仕上げにもいろいろグレードがあり、本当に鏡面と呼ばれているものでフードを作って人目につかない厨房に取付けても意味がないこともあり本当にのぞんでいるグレードは何なのかよく確認する必要があります。

鏡面と呼ばれるのはNo.8だがBAやNo.2Bで十分な場合がほとんど

打合せの時に「フードは鏡面仕上げで」と言われることがあるのですが本当の鏡面仕上げは鏡に近い仕上げでNo.8と呼ばれる仕上げになります。No.8には研磨目がありません。

この仕上げは装飾用や反射鏡として使用されます。このガチの鏡面仕上げが厨房内のフードで必要かと問われた場合、必要ないという返事が返ってくることがほとんどだと思います。

コストを考慮した場合に現実的に現場で提案、採用されているのはBAと呼ばれる仕上げになります。

BAは冷間圧延後に光輝焼鈍(無酸化焼鈍)を行ったもので一般に光沢のある表面仕上げになります。

そこまで光沢にこだわらない、あるいは特に指定なしということであればNo.2Bを提案すればよいです。

左がBA 右がNo.2B サンプルが傷ついていてわかりくくてすいません。BAが光沢ありNo.2Bがやや光沢のある仕上げになります。

HL(ヘアライン)の場合はNo.4でもよいか確認してみる

HL(ヘアライン)で依頼されることもよくあります。厨房がオープンになっていて客席から見える場合はそれなりに見栄えも気にするためHLの指定もよくあります。

このHL仕上げですがコストを下げたい場合はNo.4で代用することはよくあります。

正直、見た目はそこまで大きく変わりません。

左がNo.4 右がHLです。サンプルに傷があってわかりにくいですね…すいません。

もう少しよって見た写真が以下です。

まずNo.4

No.4

そしてHL

HL

近くによって見てもわずかにHLの方が目がはっきりしていてきれいな感じかなというのがわかる程度で遠目に見ればほとんど違いがありません、わかる人が見ればわかるのだと思いますが。

ステンレスの種類は磁石がつくSUS430を希望されることが多め

ステンレスの種類はSUS304とSUS430があります。特徴をまとめておきます。

耐食性磁性耐熱性価格光沢
SUS304クロム18%
ニッケル8%含有オーステナイト系ステンレス
優れるなし優れる高い強い
SUS430クロム18%含有
フェライト系ステンレス
劣るあり劣る安い弱い

厨房に取付けるフードとして要望が多いのは磁石がつくSUS430です。特性的にSUS304より劣るといえば劣るのですが安くてかつ磁石がくっつくのであればSUS430でよいと言われるお客様が多いです。磁石がつくことを絶対条件的に要望されるお客様もいます。

オーダー用紙を磁石でフードにつけたり、磁石付きのタイマーをくっつけたり実用上、便利なのだと思います。

今回は簡単にフードに使用されるステンレスについて簡単にですが説明してみました。参考にしてください!

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