グリーストラップの選定や設置について

排水の油分を処理せずにそのまま排水本管へ流してはいけないのでほとんどの飲食店においてはグリーストラップの設置が必須となります。

グリーストラップは油分を含んだ排水を油と水に分離する機能があります。

流入量によってその大きさが変わりますが、流入量が多ければグリーストラップの大きさも大きいものを選定することになります。

ただ、こんなに大きいものが必要なのかな?と思わせるほど大きいものが選定されている現場も見かけます。

あまりにも大きいグリーストラップは納まりが悪く最悪の場合は設置自体が不可能ではないのか?という事態も起きるので意外とやっかいな存在なのです。

今回はグリーストラップの選定や設置について考えてみます。

筆者撮影

グリーストラップの容量算定について

ホーコスのHPに容量算定計算式などが掲載されているのでみていきます。

詳細はホーコスのHPリンクで確認できますhttps://catalog.horkos.co.jp/WebCatalog/user.php

以下、ホーコスのページからのグリーストラップ選定式の抜粋を掲載します。

面積に基づく選定と利用人数に基づく選定があり、この両方を計算して大きい方の数字を採用して選定します。

計算書の書式もホーコスのページからダウンロードできるので、必要な数値を入力すれば、適するグリーストラップの品番までわかりますので今回は細かい計算まではここではしません。

この計算書式はとても便利で私も利用していますが、空欄を埋めただけの計算結果だとかなり大きなグリーストラップが選定されます。

40坪程度の飲食店で流入流量160Lのものが選定されるような結果となったりするのですが、図面上にこの160Lのグリーストラップを配置してみると厨房面積に対して異様に大きいため、違和感を感じることがあります。

グリーストラップの蓋の上は意外と滑りやすく調理をする人間がその上に立つことになってしまうようなレイアウトはできるだけ避けたいことや、あまりにも大きいものは通路幅に入らないという事態も起きたりします。

また、大きいグリーストラップは当然、高額になるのでコスト面でも望ましくはありません。

計算時に、ここまで大きなグリーストラップが必要なのか?と考えてみることは大事です。

グリーストラップの容量を必要以上に大きくしない計算をするには

計算書を見ると、各数値の中で受渡当事者間の打ち合わせにより定めてもよい数値があることが書いてあります。

つまり、なにか基準やはっきりした定数があるわけではなく、あくまで使用する側と設置する側の打ち合わせで決めてよい数値、ということです。

その数値は

・t:1日あたりの厨房使用時間

・iu:阻集グリースの掃除周期

・ib堆積残渣の掃除周期

・n:回転数〔1席・1日当たりの利用人数〕

この4つです。

t:1日あたりの厨房使用時間については分母にくる数字なので大きければ大きいほど流入流量を小さく計算できます。

例えば、営業時間だけではなく仕込みと営業終了後の食器を洗うなど片付けの時間まで含めて使用時間としてtの値を少しでも大きくすることを考えればグリーストラップの大きさを小さく抑えられる可能性があるということです。

iuとibの値はグリーストラップの掃除をどれくらいの間隔をおいて実施するかですが、店舗によっては毎日清掃しているお店もあります。

この場合掃除周期は1でよいことになります。

毎日掃除するという条件でよいか確認して、了承を得ることができれば掃除周期を1として計算できるのでかなりグリーストラップの大きさを抑えることができます。

回転数についても標準値は5回転となっているようですが、実際は3回転程度だというお店もあるかもれません。

その場合は3という数値を入れればグリーストラップの大きさを小さく抑えることにつながります。

無駄に大きいグリーストラップを設置するのは施工性も良くない、使用する側も使いにくい、コストも上がってしまうため誰にもメリットがない(もしあるとすればグリーストラップを売る側の売上のメリットはありますが)ので、できるだけ大きさを抑えることを考えたほうがよいです。

これはぶっちゃけ話になってしまいますが、特に都内は敷地も狭く厨房も狭い物件が多いためなのかわかりませんが、グリーストラップの大きさについてそこまで細かく指導されることはありません。

設置されていればOKという雰囲気はあります。

ただし、地方においては気をつけたほうがよいです。

たまに下水道局の職員から、このグリーストラップでは大きさが小さいのではないかと指摘されることがあります。

都内の案件と同じような感覚で選定してしまうと後から交換を指示されることもあります、これは大変なことなので気をつけた方がよいです。

事前に計算書を作成して、しかるべきところに提出し合意を得たうえで施工に入っていかないと痛い目に合うことがあるので注意が必要です。

あと選定の際に注意することとしてはシンダー内埋設でスラブ上に設置するタイプを選定する機会がかなり多いのですが、側溝を作ってつなげる場合も配管をそのまま接続する場合も勾配をとらなければならないのですが、枠蓋別と枠蓋別でないバージョンで納まりが全く変わるので注意が必要です。

枠蓋別置タイプ
枠蓋別ではないタイプ こちらは配管の施工が困難になってしまう可能性があるので選定の際に気をつける必要がある
グレーチンは短いのですが配管の勾配を確保するために上の写真のグリーストラップも枠蓋別置タイプで選定されている

簡単に言ってしまうと、枠蓋別設置でないと勾配がまったくと言っていいほどとれません。

勾配の検討をしていくと配管に対するコンクリートのかぶりが10mmもとれない、というようなことが普通におきます。

枠蓋別置タイプであれば勾配を考慮しての設置が可能です、選定の際に注意していただければと思います!







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