ポカホンタスはディズニー映画の中でもシリアス度MAX

子供がテレビばかり見ています、ステイホームを無駄に満喫している様子ですが、さすがに見過ぎでしょと思いつつ子供が見ているテレビをその後ろから見てしまうという…。

リアルに描かれる登場人物達

先日、ポカホンタスを見ちゃいました。これ25年前の1995年の作品です。ディズニー映画というと登場人物はディフォルメ化されていて頭が大きくてかつ目が大きく描かれている場合が多く、そういう描き方をした方がキャラクターが可愛いく見えるし、子供たちも親近感を抱くからそうしているのだと思います、これ私のまったくの予想でしかないのですが。

 ポカホンタスに出てくる登場人物は他のディズニー映画と比較してディフォルメ化の度合いが低いと感じました。現実の人間と同様の7から8頭身程度でしょうか、頭を大きめにディフォルメはしていない様子です。目もそこまで大きくはなく成人の大人は大人として、人間そのままの形で描かれています。ディズニー映画では必ず出てくる動物たちですが、これだけはいつものディズニー映画と同じようにディフォルメされていてアライグマ?とハチドリとパグ犬?はかわいい感じになってました。やけにリアルに描かれた人間とのギャップに最初は若干の違和感を覚えましたがすぐ慣れました。

インディアンの女の子が主役で恋する相手が西洋の白人という設定の時点で何も起こらないはずがない。アメリカ大陸の美しい自然と若くて綺麗なポカホンタスが描写される一方、イギリスからの入植者が海を渡る様子も描かれます。インディアンという先住民族を殺し、制圧して現在のアメリカが成り立っているという歴史を知っているとしたら物語の序盤から不穏な空気しか感じない展開です。ディズニー映画の中でこんなに不穏な空気感を醸し出している作品は他にはないはず。インディアンと西洋人の恋愛を描くこと自体、ディズニーにとってもかなりリスクの高い仕事であったことは間違いないはずです。

 イギリス人の入植者達がポウハタン族の土地に入り込んで金の採掘を始める、実際は金などその土地では出ないのに。当然、ポウハタン族の男達はイギリス人の偵察を始める。そして、あいつらは人の土地で何をしているんだ、けしからん!となる。

 一方、イギリス人入植者の中でも好奇心旺盛で仲間思いで人望の厚いジョン・スミスは単独行動で新しい土地の自然を満喫しているところでポカホンタスと出会います。そしてお互いに惹かれあっていきます…。この物語は実話に基づいているらしいですが、この出会いのシーンはフィクションだなと思いました。ちょっとネットで調べたら、ジョン・スミスがアメリカ大陸に着いた頃ポカホンタスはまだ10歳程度だったようなので映画で描かれたようなロマンスは実際には無かったようですね。

 そして、いろいろあった後、ポカホンタスの婚約者ココアムがジョン・スミスとポカホンタスが熱くキスしているのを見てしまい発狂→ジョンスミスに襲い掛かる→それをさらに外側から見ていたジョン・スミスの友達が銃で撃つ→ココアムに弾当たる→ココアム倒れる→ココアム死んじゃう、のですがこの一連のシーンは見応えかなりあります。普通のディズニー映画だったらキスシーンは主人公が幸せを掴んだ象徴となっていることが多いですが、ポカホンタスではキスシーンからのこの一連のシリアスな展開です。ココアムが嫉妬心に駆られて木陰から飛び出して襲いかかるシーンはアニメとは思えないリアリズムを感じます。逆にアニメだからあのような象徴的なシーンに仕上げることができたのかもしれません。あれを実写で役者に演じてもらっても、あのようなシーンにはならないはず。

大陸開拓のリアル

劇中に出てくるスペイン人は黄金で大儲けをしたという話しですが、中南米に入り込んだスペイン人のコルテスとピサロの話しなのかなと思いました。西洋人によるアメリカ先住民インディオに対する侵略と言える話しです。概要を紹介しておきます。

1492年にコロンブスがアメリカ大陸を発見して以降、1521年にはスペイン人のコルテスによってアステカ帝国が滅ぼされました。当初はアステカ帝国の兵力が圧倒的に上回っておりスペイン軍は敗走寸前でしたがいつまでたってもアステカ軍による最後の総攻撃が始まらない。時間を稼ぐことでコルテスは体勢を立て直しアステカの首都テノチティトラン(現在のメキシコ市)へ乗り込んだときに見たものは何者かにすでに襲われ壊滅した街の様子でした。スペイン人が持ち込んだ天然痘による死者で街が埋め尽くされていたのです。こうしてあっけなくアステカ帝国は崩壊し、コルテスは膨大な財宝を略奪することに成功しました。

1533年にこちらもスペイン人ですが、ピサロによってインカ帝国が襲われました。中米、アステカ帝国から入り込んだ天然痘は1525~1526年までには南米まで達しておりピサロがインカ帝国に入ったころにはその人口の急減により政治基盤は崩壊寸前の状態だったようです。従軍司祭バルデルベはインカ王のアタワルパにキリスト教への改宗を求めるが王はこれを拒否します。するとバルデルベはピサロに「あのような者たちと議論しても仕方ない、やっつけなさい。ピサロとその兵士はこれからの流血に対するいかなる責めからも神の名において免ぜられる。」と叫びました。そしてインカ帝国の貴族を含む数千人が殺害され、アタワルパは捕らえられました。アタワルパはピサロへ黄金の財宝を渡す代わりに釈放を願い出ます。そして財宝がピサロの元へ運び込まれましたがピサロは約束を守らず、釈放はしませんでした。バルデルベが正義の名による裁判というもので彼を裁いた結果、一夫多妻・人民殺害等の罪という訳のわからない罪名による死刑が言い渡されてしまいます。火あぶりに処すということに決まりましたがバルデルベ司祭はキリスト教に改宗するのであれば苦痛の少ない絞首刑にするということで最終的にアタワルパはキリスト教に改宗したその後すぐに絞首刑に処せられます。その後はもうスペイン人のやりたい放題で、天然痘やチフスが免疫を持たないインカ帝国の民の間で大流行して多くの人が亡くなる中で生き残った民は金鉱を掘る作業に奴隷として従事させられました。その重労働によってさらに多くの人が命を落としていきました。

以上が過去の歴史においてスペイン人が中南米で行ったことで当時、現地に赴いてこれらの行為を見たスペイン人の司教ラス・カサスが問題として50年にわたり現地人の窮状を訴え続けていました。

ポカホンタスから話が脱線してしまい、しかも長くなりそうなので一旦ここで今回はおしまいにして次のブログでアメリカの大陸の開拓とポカホンタスの実話も絡めて話せればと思います。

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