感染症と人類の関係〜その1〜

感染症と人類はどう付き合うべきなのか?まずは、これまでの歴史上で人類に厄災をもたらした感染症はどのような性質を持っていて、どれ程の被害を与えてきたかを調べていきます。

風邪と呼ばれるコロナウィルスは4種類存在する

コロナウィルスという名前は今回の新型コロナ騒動の前から聞いたことはあったのですが、あらためて調べてみました。https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/9303-coronavirus.html

最近、日本感染症研究所のページをすぐ頼る癖がついてしまいました。風邪と呼ばれている症状が出るのは4種類のコロナウィルスです。そして2002年に中国から発生したSARS-CoVと2012年に中東から発生したMERS-CoV、この2つは一時期かなり騒がれていました、病気の伝搬を抑えるために第2類感染症に分類されています。ちなみに風邪症状の原因となる4つのコロナウィルスについては感染症としての分類はされていません。伝搬を抑える必要性がないほど毒性が弱いということでしょう。

2類に分類されているSARSについては2002年11月に広東省深圳で最初の感染者が出てから2003年9月に収束するまでWHOによると、トロント(カナダ)シンガポール、ハノイ、香港、台湾など30カ国で8098人の感染者、774人の死亡者が確認されました。この数字をもとにすると致死率は9.6%となります。こちらも2類のMERSについてですが2012年暮れから2013年5月にかけてサウジアラビア、カタール、チュニジアなどの中東で発生しました。イギリスとフランスでも中東から帰国した人に接触した男性が感染しました。WHOによると2014年10月までに21カ国で855人の感染者が確認され死亡者は333人、致死率は38.9%となりました。いずれも現在は収束していますが、ただ眠っているだけなのか、またどこかで発生するかどうかは誰にもわかりません。

1類に分類される感染症の危険度

1類に分類される感染症はエボラ出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱などがあります。当然2類よりも危険な感染症がここに分類されているわけですがその危険度はどれほどなのかエボラ出血熱とペストについて取り上げます。

エボラ出血熱は1976年に初めての感染者が確認されています。東アフリカのスーダンで倉庫番として働いていた男性が39℃の発熱を訴えた後に全身から出血して死亡しています。市場で買ったコウモリの肉を食べたことが原因ではないかとみられています。続いてその家族や同僚も発症し感染は拡大、3ヶ月で284人が発病して151人が死亡しています。致死率は53%になり人々は震え上がりました。その後エボラ川を挟んだ反対側のコンゴ共和国に飛び火し最終的に318人が発病して280人が亡くなりました。致死率は88%に達し、この感染症がかなり強い毒性を持っていることが明らかになりました。

その後エボラ出血熱の集団感染は何度か繰り返されます。そして2014年に感染爆発が起こります。3月25日、アフリカ西部に位置するギニア南東部の4カ所で発生したという報告がWHOに入りました。それから1ヶ月後には感染者242人死亡者142人となっていました。感染源はその4ヶ月前に死亡した2歳の男の子でその姉と母親と祖母も高熱と激しい下痢や出血で亡くなっています。祖母の葬儀には多くの人が駆けつけて遺体を清めて最後のお別れをしたそうですがそこから感染は一気に拡大していきました。エボラウィルスは感染者の血液や排泄物を介して感染していくので遺体に触れることはとても感染のリスクが高い行為と言えます。2015年4月19日時点でギニア、隣国のリベリア、シオラレオネ、ナイジェリア、マリの総計で感染者27079人、死亡者10823人で死亡率40%に達しましたが5月には各国でエボラ終結宣言が出されました。

直近では2018年8月にコンゴ民主共和国のキブ地域においてアウトブレイクが発生。これはついこの間2020年6月25日ににイトゥリ州、北キブ州、南キブ州で人から人への感染は終了したという宣言が出されました。この間に3470例のエボラウィルス病の症例が報告がされ2287例が死亡しました。致死率は66%にのぼります。

やはり最もヤバい感染症ペスト

次にペストですが、こちらはさらに強烈です。ローマではマルクス・アウレリウス帝の時代、西暦120〜180年頃にペストの流行で300万人以上が死亡しその後も流行が続きました。543年、西ローマ帝国のユスティニアヌス帝の時代に、また流行が発生しました。ビザンチンの歴史家プロコピウスの「戦史」にはその惨状が克明に記録されています。首都コンスタンティノープルでは毎日5000人の死者が出て市の人口の4割が失われたといいます。

中国では1331年の元王朝時代に流行が始まり1334年には河北省で人口の9割に相当する推定500万人の死者が出ました。ペスト菌はシルクロードの要衝である天山山脈のキルギス北西部のイシククル湖周辺に定着していたらしいです。このイシククル湖を通過する隊商や軍隊を通じてパレスチナ、シリアなどの中東さらにチュニスなど北アフリカに広がり、1348年にはヨーロッパ全域まで感染は広がりました。アメリカのウィリアム・アンド・メリー大学のフィリップ・デイリーダーによると、欧州の人口の3から4割に相当する2500万人から3000万人が死亡し、世界の総死者は7500万人から2億人と推定されています。とくにフランス南部からスペインにかけては8割の人口が失われました。

その後も断続的に流行は発生し第2波は1663年にオランダ1665年にロンドンで流行し市民の1/4が死亡しました。1666年にロンドンは住宅の85%を失う大火にみまわれ、その後の建築物はレンガや石造が義務付けられました。その結果ネズミの生息場所が減少してペストも収束に向かっていきました。しかし1720年にフランスのマルセイユで流行が発生し10万人が死亡しています。第3波は1894年雲南省で始まり香港に飛び火、そこから海上ルートで太平洋一帯に感染が拡大しました。日本に侵入したのは1899年神戸港に入港した台湾船から広がり27年間に流行を繰り返し2906人が発病し2215人が死亡しています。

ペストの一般的な病型は腺ペストと呼ばれていて全身の倦怠感と高熱の後、腋下や鼠頸部のリンパ腺の腫脹がおこります。ペスト菌による毒素で敗血症をおこし全身に紫斑が現れます。これが黒死病とも言われる所以です。抗生物質がない時代、発症した者のうち死亡する者の数は50%を超えました。もうひとつの病型は肺ペストと呼ばれリンパ腺の腫脹や紫斑は出ないが血痰や喀血の症状が出て飛沫感染します。なにも治療を施さない場合での致死率はほぼ100%です。

そして日本における新型コロナは…

東洋経済ONLINEを確認します。7/30日の数値をみていきます。日本全国で新規死亡者数2名…累計1005名。新規重症者数マイナス3名…回復した方が多かったということですね、累計87名。エボラやペストとの落差が激しくて肩透かしをくったような気持ちになります。で、陽性者数は1日で1297名で増えているとのことですが検査数を増やせばそれは増えるでしょうとしか言えません。私には恐怖を煽るために日を追うごとに数値を増やしているように見えていますが、皆さんはどう思うでしょうか。あくまで観測値としてある程度の正確さがあって、かつ重要なのは死者数及び重症者数だと私は考えています。陽性者数や感染者数というのは無症状の方がかなりいる限り正確につかむことはできません。なぜなら無症状の方は通常は検査すら受けませんから陽性者としても感染者としても数字として表に出てくることはないからです。また、陽性者と言っても曝露しているだけでウィルスが細胞内に侵入していない状態であれば感染しているとは言えないという考え方もあるようなので陽性者がすなわち感染者のような扱いも考え直さなければいけないかもしれません。

もっと言ってしまうと、陽性者数あるいは感染者数が増えたとしても無症状や鼻風邪程度の軽い症状であればいくら増えてもかまわないはずです。その場合は先ほど述べた風邪の症状の原因となる、感染症に分類されてもいない4種類のコロナと同じです。毒性が弱いのであれば感染した結果、抗体を持つ人が多くなった方が良いと考えることもできます。ウィズエボラやウィズペストはちょっとできませんが、ウィズコロナはできるのではないでしょうか。

まだ話したいことがありますが、長くなってしまったので次回、同テーマでもう少しお付き合いいただければと…思っております!