結露対策〜2〜天井内ダクトの結露について

ここ数年間、夏になると結露のメンテナンスで声がかかることが多くなった気がします。

温暖化で日本の気候が熱帯のそれに近くなっているからかもしれません。

また、建築や設備の施工業者への要求のレベルも何年か前より上がっているのではないかとも思っていて、期待値が上がるのはよいのですが施工業者としてはなかなか全てにうまく対応できていないのが現実です。

ファサードのガラス面が結露してますと言われても、では空調機の温度設定を弱めにしてくださいとお願いしたり、解決方法というより対症療法のような提案しかできない場面もありますが、お客様の要望を聞きながらなんとか対応しています。

夏場の結露対策について考えてみます。

oldtakasu さんによるPhotoAC よりの画像

天井内でダクトが結露する

天井面のボードが湿っていてカビが発生している、というクレームや空調の吹出口周りが異常に濡れていて水がしたたってくるなどのクレームで現場に確認に行き、天井内をのぞいてみたらSAダクト(空調のダクト、冷房時は低温の空気が通る)の結露が確認されることがあります。

経験の話になりますが、原因はいくつかあります。

・断熱の施工不良

そもそもSAダクトなのに断熱が施されていないということもありますが、これはあり得ないことなので自社で施工した物件の場合はただちに是正工事&平謝り、そして始末書提出ですね‥。

そもそも断熱していないパターンはあまり見かけません(極々まれにありますが…私が過去に発見したのは他社で施工した物件でした、ここでは詳しくふれるのは避けます!)。

また、断熱してあるものの断熱材がダクトやBOX類に密着しておらず隙間があるため断熱効果がなく結露するパターンは何度か発見しています。

この場合も施工不良として速やかに是正工事を実施して断熱工事のやり直しをします。

外気が入り込むなど天井内が高温多湿の状態となっている

最近はあまり見かけなくなってきましたがコストダウンのために給気ダクトを省くため生外気を天井内に取り込んで天井に取付けた空(から)器具から店内へ給気する方法で施工している場合があります。

この施工だと、それこそ夏場に気温31℃相対湿度70%などの状態の空気を天井内へそのまま取り込むことになります。

31℃70%の状態の空気の露点温度は24.9℃です。

SAダクトを通る気体の温度は10℃台などとなるので断熱材があっても断熱材の表面で24.9℃以下となる場合があり断熱材の表面で結露が見られることがあります。

写真のように天井内の温度と湿度が高いとSAダクトに断熱材の付きのフレキシブルダクトを使用していても表面で結露してしまう場合があります

排気のEAダクトでも結露する場合がある

ここ数年で何回か確認しましたが、EAダクトが結露してその経路の下に水滴が落ちて天井面にカビが発生したなどのクレームがありました。

ただの固定観念でしかなかったのですが、EAダクトが結露することはないと思っていたので最初に確認した時は少しショックを受けました。

それだけ天井内とEAダクト内に通る空気、つまり室内の空気の温度と湿度の差があるということになります。

例えば、折板屋根の物件の場合は天井内がよく高温になって空調機本体が結露して空調機周りの天井がカビてしまうなどの話はありますがEAダクトが結露して水滴がしたたる話はここ数年で聞く回数が多くなりました。

EAダクトというのは室内の温度と同じで天井内もそこまで室内のとの環境の違いがない想定で断熱材は基本的に巻きません。

しかし現実は天井内の環境が思っているより高温多湿になる日が夏場に存在しているということです。

これを発見した現場ではEAダクトにも断熱材を巻く提案をしました。

また、天井内に西日が射しこむ現場がありましたがやはり天井内が異常に高温となってしまい天井内のダクトや冷媒配管との温度差が大きくなり過ぎて結露しまくる事例もありました。

天井内がおそらくですが40℃は超えていたと思われます。

その場合何が起こるかというと、高温になった時に店内などからの湿気を高温になった天井内の空気が蓄えてしまうということです。

店内など他の場所の湿気を天井内の空気がスポンジのように吸い取るイメージです。

このため夜になって温度が下がると天井内の湿度は異様に高くなります。

測定値で相対湿度94%が記録された日もありこの場合SAダクトの断熱材の表面やEAダクトの表面が全体的に結露するという事態になります。

天井内が高温多湿の場合EAダクトでも結露が発生してしまいます

天井内の環境を高温多湿にしないためには断熱と遮熱をしっかりする

上記の現場ではとにかく西日の射しこみを防ぐために天井内にあった西側の窓面全てにグラスウール保温板+アルミシートで断熱し、天井内ダクトの断熱の補強をした結果改善はしました。

天井内を高温多湿にしないために除湿器を設置するなどの方法も考えられますが、やはり断熱と遮熱をしっかりするのが基本です。

折板屋根の場合は屋上に遮熱塗装などで日射の影響を抑えて、室内側にはウレタン吹付けなどによる断熱をするべきです。

予算がないのか5mm程度のペフシートしか貼っていない現場をかなり見かけるのですが屋根面に遮熱塗装などなんらかの対策がない場合、それだけでは夏場の天井内が異常な高温になります。

サーモセンサー付きの天井内用の排気ファンを設置すれば緩和される可能性もありますが、結局外気を天井内に取り込むことになるのでやはり基本は建築工事でしっかり断熱と遮熱の対策をしておくことこが基本です。

冷媒管が結露するときの話も書きたかったのですが長くなったので次回にしたいと思います!

新型コロナ 緊急事態宣言に意味はあるのか?

政府が緊急事態宣言を出すことを決めたようです。

ゴールデンウィークは昨年に続いて今年も潰れます。

いきなり結論を言ってしまうと、以前のブログでも同様のことを述べてきたましたが緊急事態宣言は出しても意味がありません。

経済活動が停滞することや職を失う人、自殺者の増加など負の影響が大きすぎることに対して緊急事態宣言を出すことによるメリットがまったく見えてこないため私自身は緊急事態宣言は出すべきではないと考える一人です。

ロックダウンなどの政策によって人の動きを制限してもその効果があるということの証明は過去においてどこの国でもなされていません。

フィンランドでは政府が国会に提出していたロックダウン法案に対してロックダウン自体の効果に疑いがあることもひとつの理由として違憲判決が出て破棄されました。

緊急事態宣言で一瞬、少しだけ感染のスピードはゆるむ可能性はあります(その時の気候や季節などにも影響されるはず)。

まったく関係なく増えることもあるでしょう、ロックダウンと感染者数が減ることの比例関係が証明されていないのです。

緊急事態宣言やロックダウンをしても最終的なトータルの感染者数を減らすことにはつながらず、だらだらと感染者が出るという状態が続くだけのことです。

そもそも日本の場合、緊急事態宣言をだすほどの状況ではないと私は認識しています。

その理由は他国との死者数の比較のグラフやネットなどに出ている記事をつぶさに見ていけば誰でもわかります。

nanario125 さんによるPhotoAC からの画像

日本人の死者数は欧米の1/20〜1/25

このグラフを掲載するのも初めてではありませんが直近のデータを掲載しておきます。

新型コロナの人口100万人あたり死者数推移
Our World in Dataより

グラフの下の方を地を這うミミズのように推移しているのが日本の死者数の推移です。

2021年4/20時点で100万人あたり死者数、日本は76.55人

United Kiogdom(イギリス)は1878.99人なので日本の約25倍

Brazil 1778.34人 日本の約23倍

United States (アメリカ)1717.42人 日本の約22倍

となっています。

最近ではブラジルで1日あたり3000人が亡くなっているとのことで、これは大変な事態だとわかります。

欧米でも確かに怖いウィルスと言われるのはわかります。

欧米では5百何十人かに1人亡くなっている計算ですが日本では13000人に1人です。

これは多いと言えるのでしょうか。

しかもこの人数は昨年2月からの累計で、日本の場合亡くなった後にPCR検査をして陽性であればカウントされるので大げさな話、交通事故死でも陽性反応が出ればコロナで亡くなったとカウントされている、そんな数字です。

札幌市のデータでは亡くなっているかたの4割が寝たきりの高齢者という話もあります。コロナ死亡患者の4割が「元々寝たきり」の波紋 東洋経済

日本の場合はコロナ死と判定されていても実際は寿命で亡くなられたと言ってもよいのではないかという事例が多く含まれている可能性が高いです。

日本では子供は1人も死んでいない

これも以前から書いていることで、いろいろな人がいろいろな場所で同じことを言っていますが私も記録を残す意味を含めてまたここに書きます。

2021年4月21日の時点で日本では0歳から19歳までの子供は1人も亡くなっていません。

東洋経済OnLineより

20代でも死亡者は3人です。

高齢者についてもみてみますが、80代において陽性者のうち亡くなったのは14%です。

また、78%は回復済みというデータなので高齢者にとっても必ず死んでしまう恐怖の病ということではありません。

いま私には1歳の子供がいるのですがこの時期の子供は年に4〜5回風邪をひいて熱を出したりします。

うちの子も1月に39℃台の高熱が数日続いたため原因が何かを知っておきたいこともあり病院に行きました。

正直、コロナと診断された場合に濃厚接触者となるため仕事を休まなければならなくなるなどの対応が頭をよぎって病院に連れて行くこと自体に躊躇がありました。

さすがに高熱がこのまま何日も続いて何の手も打たないのでは子供にとってよくないので行くことに決めたという、このような葛藤がありました。

今現在小さい子供を持つ親はみんな同じことで頭を悩ませているはずです。

そして病院に行って先生に診てもらった結果、おそらく突発性発疹による発熱だろうとのこと。

そしてPCR検査ももれなく受けましたが陰性でした。

つい先日4月の初旬にも熱が出ていたので土曜日でしたが近くの開いている小児科に子供を連れて行って診てもらいました。

今回は熱がそこまで高熱ではなく下がってきている傾向もあったため、とくに何か病名を言い渡されることもなく薬をいくつか処方してもらって帰りました。

今回はPCR検査についてする、しないは親の判断でよいです、とのことだったので今回はしませんでした。

子供については、とくにコロナ感染の対策は手洗いうがい、必要に応じてマスクをする、これ以外は必要ないと思っています。

普通に学校で学んで普通に遊べばよいです、本来はマスクも不要です。

体調が悪くて咳がでる場合などは必要に応じてマスクをすればよいだけで強制する必要性を感じません。

マスクの影響で他人の表情が読めないため不安や猜疑心の強すぎる人間になってしまわないか心配しています、心配しすぎでしょうか。

日本では超過死亡者数が減っている、今起きてることはパンデミックと言えるのか?

インフルエンザなどの感染症や自然災害などの影響で増加した分の死亡者数を超過死亡者数という数値で統計として国がまとめています。

この数値ですが新型コロナが流行しはじめた2020年は11年ぶりに減少したそうです。コロナ「医療逼迫」に「国民が我慢せよ」は筋違い 東洋経済

この話を聞いた時にはズッこけました、ちょっとした怒りも同時に覚えましたが。

超過死亡が減少した主因はおそらく、インフルエンザの流行が止んだからだと思われます。

ウイルス干渉によってコロナが流行してインフルエンザが淘汰された。

そしてインフルエンザよりコロナの毒性の方が弱いので死亡者は減った、このようなストーリーが予想されます。

超過死亡が減少しているいま、日本で起きていることはパンデミックと言えるのでしょうか?

インフルエンザは1月になると毎年1週間で200万人の感染者が出ていた

インフルエンザが流行していた時の詳細は私も忘れてしまっていますが、過去の情報をネットで調べてみると1月の流行期の感染者数は新型コロナの比ではありません。

2016年のANNNEWSの画像

上の画像は2016年のものですが1週間で推計200万人の感染者でした。

2017年から2019年にかけても毎年、1月の流行期には1週間で推計200万人の感染者が出ているとの報道がされていました。

1日あたり28.5万人程度の感染者が出ていたことになりますが、この時はクラスター発生した場合は学級閉鎖などで対応して緊急事態宣言などという人の流れを広範囲でいっさい止めようとするような話は出ていません。

医療崩壊が叫ばれることもなかったです。

これは現在新型コロナは2類扱いにしているため対応可能な医療施設では逼迫の状態があると思いますがクリニックなどでは受診する患者は減っています。

新型コロナは1月のピークで陽性者が多くて7000人、多くみても1週間で5万人、インフルエンザの比較になりません。

インフルエンザはクリニックでも対応可能だったので医療崩壊する心配もなかったのです。

インフルエンザのときはPCR検査などしていませんから200万人というのは症状があって来院した人の数です。

この時にインフルエンザで亡くなった方の数を今の新型コロナの死者と同じ考え方でカウントしていたら何十倍かの数になっていたはずです。

感染症の毒性と広がり方の関係

感染症の毒性の強さと感染の広がり方については毒性が弱ければ多くの人に感染して広い範囲に伝播していくことができます。

逆に毒性が強い場合、感染者がすぐに死亡してしまうとウイルスはそれ以上増殖できなくなり他者への感染力もなくなるため感染の範囲は狭くなり局所的な流行となる傾向があります。

例えば、強毒性で感染力と感染のスピードが早いウイルスが出てきた場合はロックダウンは有効かもしれません。

しかし毒性が弱く、感染の仕方も緩やかな場合にはロックダウンや緊急事態宣言は意味があるのでしょうか。

すでに広範囲にウイルスが広がって感染者が多数存在している状態で人の流れを止めても、止めた範囲内にも範囲外にもウイルスの保持者が存在するため感染が止まるはずがありません。

弱毒であればある程度は許容しなければならない、つまり共生してかなければならないということです。

結露対策〜1〜冬型結露と夏型結露の違い

夏場に空調の吹出口やファサードのガラス面が結露したなど結露に関するクレームでのメンテナンス対応が以前よりも増えています。

近年は温暖化の影響なのか夏の気候がやや熱帯性に近くなっていることが原因かもしれません。

結露の問題にも種類があって、冬型結露と夏型結露があります。

この違いを知らないまま対策をたてようとすると方針を間違う可能性もあるので注意が必要です。

今回は冬型結露と夏型結露の違いなどについて説明していきます。

胡麻油さんによるPhotoAC からの画像

結露が起きる原因は?

夏型と冬型の結露の違いの話の前に、まず結露が起きた状況のイメージと結露が起きる原因について。

冬場に朝起きたときに外部に面したガラス窓面いっぱいに水滴がついているのを見たことがあると思います。

触ってみると、部屋内側の面に水滴がついていることがわかります。

例えば外気温度が1℃でガラス面も同様に1℃だったとします。

室内温度が16℃相対湿度45%だった場合、空気に含まれる水蒸気が液体の状態の水となる露点温度は4℃程度です。

つまり、ガラス面が1℃だった場合露点温度を3℃下回っているので、そこに16℃45%の空気が触れると結露が発生します。

ちなみにこれは表面結露といいます。

この表面結露はカーテンをしてもそれを防ぐ効果はありません。

カーテンが、湿った暖かい空気を遮断することはできないからです。

窓面とカーテン間に空気が停滞するため結露が余計にひどくなる可能性すらあります。

水蒸気を含んだ空気が露点温度以下のもの、ガラスかもしれないしコンクリートかもしれません、そういうものに触れると結露します。

上空で湿ったあたたかい空気と冷たい空気が接触しても結露は発生して、その結露水は雨となって地上に降り注ぎます。

冬型結露で大きな問題となる内部結露

冬型結露で問題となることが多いのが内部結露(壁の内部で発生する結露)です。

外壁側から見ても部屋内から見ても進行していることがわかりにくいのですが気づいたときに木造建築においては腐朽がかなり進行していた場合に、その構造自体が破壊されてしまう重大な事故となり過失責任を問われる可能性があるので注意が必要です。

内部結露は条件によっては夏にも起きる可能性はあります。

ただし冬場とは違う箇所で起きます。

図を示しながら説明します。

メーカーによって仕様の違いはありますが木造住宅などの壁はおおよそ上記のようになっています。

夏場、冬場とも屋外と屋内の温度差があり温度分布と露点温度分布を上と下に折線グラフのようなイメージで示しています。

注目するところは露点温度分布との比較において、壁内で露点温度よりも低くなる部分が存在し得ることです。

夏場は室内側の防水シート付近、冬場は室外側の透湿防水シート付近です。

夏場の内部結露は冷房を強くかけていると起きているかもしれませんが問題にあがるのは冬場の内部結露が多いです。

いやいや、防水シートがあるのだから水蒸気を含んだ空気が断熱材の内部まで入り込まないようになっているのでは?しっかり施工していれば結露しないのでは?と思った方もいるかもしれません。

するどい指摘です、理論上は水蒸気を含んだ空気が断熱材の方まで入り込まないということになっていますが現実はそんなに甘くはなく、シートを固定するために打ったビスの穴やシートの隅の隙間などから入り込んでいます。

この問題をどう解決するかは断熱材を何にするか、どのように施工するかという材料と施工法でよりよい解決にたどり着くことができるかもしれません。

ネットでいろいろ見た感じでは「FPの家」という会社の住宅用ウレタンパネルという製品と工法が理想に近い断熱工法となっています。

FPの家のHP をぜひチェックしてみてください。

FPの家のような高圧高密度で注入した硬質ウレタンを四方枠と透湿防水シートで囲ったパネル状の材料を柱間にピッタリはめ込んでいく工法であれば湿気が断熱材の内部や壁の内部にまわることはほとんどないだろうなと感じます。

私自身は内装工事がメインで外壁などには詳しくないので他にもすばらしい材料、工法をご存知の方は教えていただけるとありがたいです。

次にRC造(鉄筋コンクリート造)の場合について、下図のようなイメージとなります。

冬場にコンクリートとウレタン断熱材の接触した面で結露の可能性はありますが現場でコンクリートに直接吹付けるウレタンで、コンクリートと密着しているため水蒸気を含んだ空気が入り込む余地があまりないように見えますが北面の壁内部でカビが生えるなどの事例はあります。

夏場の温度分布の例は結露がおきない場合の例を描きましたが、西面の壁において夕方16:00頃から壁面に対して垂直に日射が射した場合に時間差はありますが壁自体が高温になります。

この場合、室内側が強く冷房されているとプラスターボードの壁内側で結露が発生してボードが水分を含んだ状態になりカビが生えたりする可能性はあります。

空気線図で見る結露のイメージ

空気線図で結露が起きる時にどのような状態をたどるか冷房時の空気の状態変化をたどりながら確認しておきます。

青い線が冷房時の空気の状態ですが、まず例えば夏場において30℃60%の状態の点をとります。

その点から左へまっすぐ線を引いていき相対湿度100%の線とぶつかります。

そのぶつかった点から真っ直ぐ下へ線を引っ張って温度の目盛りに当たります。

そこの温度を読み取れば露点温度となります、おおよそ26℃であることがわかります。

冷房の温度設定が24℃だった場合さらに空気の温度が下がっていきますが湿度は100%のまま、露点温度に達して水蒸気から水分へ変化した結露水が連続して発生します。

この結露水は空調機のドレン管から排水されます。

ついでに暖房時の状態変化もみていくと15℃50%の空気を23℃まで暖めると相対湿度は32%まで下がります。

ビル管理法でも相対湿度は40%以上とすることが記載されており32%では乾燥し過ぎていることになります。

冬の場合は温度を上げるのと同時に加湿をしなければ良い環境にならないということがわかります。

今回はここまでにして、次回以降で店舗の内装工事でよく問題が発生する夏型の結露について考察していきます!

高置水槽のサイズ選定

前回は受水槽のサイズについて話しましたが、今回は高置水槽についてです。

高置水槽のサイズや水槽に水を送る揚水ポンプの揚程についても検討してみます。

筆者撮影

高置水槽の有効容量

揚水ポンプと高置水槽の有効容量のは次式の関係があります。


Ve≧(Qp-Qpu)・T1+Qpu・T2

Ve:高置水槽の有効容量[L]

Qp:ピーク時予想給水量 [L/min]

Qpu:揚水ポンプの揚水量[L/min]

T1:ピークの継続時間[min]15~30分

T2:揚水ポンプの最短運転時間[min]


一般に高置水槽容量Veは時間平均給水量の1時間分としています。

下の図のように、高置水槽の低水位部分は (Qp-Qpu)・T1 

なのでピーク時に水槽が空にならないような考え方となっています。

また、低水位から高水位の間の水量は電極によるポンプの発停の間に揚水ポンプで汲み上げる水量を意味します。

揚水ポンプの揚程

揚水ポンプの揚程は次式となります。


H≧H1+H2+V2/2g

H:揚水ポンプの揚程[m]

H1:揚水ポンプの吸水面から揚水管頂部までの実高さ

H2:揚水管路における継手部などの摩擦損失水頭[m]

V2/2g:揚水管の吐き出し口における速度水頭[m]

g:重力加速[m/S2]


実際に数値を入れて計算してみます。

1日の水使用量120m3=120000L/日で使用時間9時間、ピークの継続時間は30分、揚水ポンプの最短運転継続時間は15分とします。

時間最大予想流量を時間平均流量の2倍として

120000/9 × 2=26600[L/h] 

時間最大予想流量=揚水ポンプの揚水量として

Qpu=26600[L/h]=443.5[L/min]

ピーク時予想給水量Qpは時間最大予想流量を時間平均流量の3倍として

Qp=120000/9 × 3=39900[L/h]=665[L/min]

このとき高置水槽容量Veを求めるには

Ve≧(Qp-Qpu)・T1+Qpu・T2 に上記の数値を代入していきます。

Ve≧(665-443.5)×30+443.5×15=13298[L]=13.3[m3]

また、受水槽から高置水槽までの高さを50m、管路の長さを60m摩擦損失は配管長の2倍と仮定して、配管内流速1.5m/s 単位当たり摩擦損失0.34kPa/mの場合の揚水ポンプの揚程Hを計算すると

H≧H1+H2+V2/2g より

H≧50+60×0.34×2/9.8+1.5×1.5×/(2×9.8)=54.2[m]

※V2/2g の速度水頭部分は省略しても差支えはありません。

 

最近は高置水槽で計画する案件は少ない

私の知る限りでは、高置水槽で計画する新規案件はあまりないという印象です。

小規模から中規模の建築物の場合、まず検討されるのは増圧ポンプです。

増圧ポンプを設置するのがコスト面においても施工的にもメリットがあります。

わざわざ受水槽室を計画する必要もなければ、受水槽清掃などのわずらわしいメンテナンスもなくなります。

階段の下のスペースや外部の隣地との隙間などに増圧ポンプは設置できてしまうので計画の幅が広がります。

ある程度大きいマンションなどは地下ピット内に受水槽を設置してそこから加圧ポンプで直送するという方法が多いのではないでしょうか。

私の場合、店舗工事がメインであまり規模の大きい建築に関わっていないためそのあたりの事情はもっとわかる方がいると思いますので別途、確認していただければと思います!

受水槽のサイズ選定

受水槽方式の場合に受水槽のサイズをどのように考えて選定すればよいのか。

建築物の規模が大きくなれば受水槽も大きくなるであろうことはわかりますが何を基準に選定すればよかいのか、どのような計算に基づき選定するのか説明します。

筆者撮影

受水槽の容量を計算

受水槽の容量Vsは使用時間から考えたときに以下の計算式により考えます。


Vs ≧ Vd – Qs・T ‥①

Vs :受水槽の有効容量[m3]

Vd:一日の使用水量[m3/日]

Qs:水源からの給水能力[m3/h]

T:1日の平均水使用時間[h]


また、水の使用時間帯意外の時間帯に受水槽を満水にする必要があるため次式も満たすようにします。


Qs ・(24-T) Vs ‥②


実際に数値を代入しての計算例を示します。

事務所で Vd:一日の使用水量120[m3/日]

Qs:水源からの給水能力127[L/min]

T:1日の平均水使用時間9[h]

の場合を計算します。

まず給水能力Qsの単位を直しておきます。

Qs=127[L/min]=0.127×60 [m3/h] =7.62 [m3/h]

以上の数値を①の式に代入していきます。

Vs ≧ Vd – Qs・T= 120-7.62×9=51.4 [m3]

次に②の式も確認しておきます。

Qs ・(24-T) Vs ‥②

7.62×(24-9)=114.3 [m3]

よって受水槽容量は51.4[m3]以上 114.3[m3]以下 で選定します。

受水槽の容量の目安は一日使用水量の半分程度となるので

60[m3] で決定します。

半分程度なので70[m3]などでもよいですが、とりあえずジャスト半分ということで。

1日の使用水量について

受水槽の容量については各自治体や水道事業所によって規定があるので必ず各地域の水道局などへ確認する必要があります。

各自治体で規定はそれぞれですが、よく見かけるのは1日の使用水量の4/10~6/10の範囲で計算する規定です。

1日の使用水量については下記の資料などを参考に求めてください。

給排水衛生設備計画設計の実務の知識の資料を参考に筆者作成

水同局の担当者とはよく打合せをする必要があります

類似の既存施設や既存店舗の過去の給水使用量のデータを参考にすれば、もっともその現場に合致した選定ができるはずであるし受水槽サイズを小さくしたいときなど、水道局との交渉にそのような資料を持っていくと話がまとまりやすいです。

ただし、水道局によって考え方がだいぶ異なるためその水道局独自の規定に従ってくださいの一点張りの場合もありますので気をつけてください。

既存店舗の使用量の資料を持って、受水槽の容量を抑えたい要望を水道局に相談した場合に8割〜9割は柔軟な対応をしてくれます。

受水槽のサイズダウンが可能な場合もありますが、やはりその水道局の規定にどうしても従ってほしい、ということも当然あります。

その場合は、交渉を長引かせても意味がないので妥協できるところで妥協するしかありません。

そんなに水の量は使わないのにな、と思いつつかなり大きい受水槽を設置した例は過去にも何回かありました。

本来、受水槽の容量が大きすぎると水槽内の残留塩素濃度が減少し雑菌繁殖の原因となるため好ましくはありません。

類似既存店の過去データという、もっとも信頼に値するデータを無視して規定に従わせる水道局の判断が正しいのか疑問は残ります。

ただ、「この地域の他の店舗もこの規定に従っていますので平等性を考慮すると特例を認めるわけにはいきません」という話にも一理あるため、なかなかゴリ押しはできません。

まあ、仕事が滞ることは問題なのでそのときの状況を見ながらうまくやるしかないです!