最近、冷媒管の断熱材が一部分剥けて無くなってしまい完全に銅管が露出した状態になって結露したという現場がありました。
施工時の様子も見ていたし天井内の写真も確認したのですが断熱材が剥けてしまっている部分などまったく無いのです。

断熱材が剥けてしまった事例は過去に何度も見たことがあったが
施工時は冷媒配管の保温材が剥けてしまっている部分などなかったはずなのになぜこんなに見事に断熱材の無くなっている部分が現れてしまったのか。
下の写真が冷媒配管の保温材が剥けてしまった部分ですが冷媒配管の銅管が露わになってしまった部分は10数センチにおよんでいます。

そういえば、こんな風に断熱材が剥けてしまった様子を見るのは今回が初めてではなく、何年かに一回の頻度で起きていることを思い出しました。
これだけの長さが剥けてしまっているのを確認したのは今回が初めてですが、同じような感じで断熱材が剥けてしまった事例を思い浮かべてみて思ったのは、
断熱材が縮んでるんじゃね?
という疑問でした。もう10年以上も設備屋としてやってきて断熱材もしかして縮んでじゃね?と初めて気付いたとしたら、私はただの鈍感な人間ということになります。
本当のことを知るのが怖い!震えましたね。今までこのような事例は空調設備業者の施工があまかったのではないかということで業者の職人さんに直してもらっていましたから、今さら冷媒配管の断熱材が縮むということが事実だとしたら…今までに私は間違った認識でやってきてしまったということになってしまいますから。
調べでみたらすぐわかる、冷媒配管の断熱材は経年劣化で縮みます
まずはネットで調べてみて見ました。
おそるおそる「冷媒配管断熱材」「縮む」というキーワードをGoogle先生の検索窓に打ち込んでポチっとしてみたわけです。
すると、あっさり出てきましたね冷媒配管の断熱材は冬場の断熱時の熱で縮みます、という記載が、まああっさりと出てきました。
これまで10年以上、断熱材が縮むという事実を知らずにここまでやってきた自分を恥じましたね。私はただの鈍感な人間でしたよ…。
いちおう、空調業者の職人さんにも電話で直接聞いてみたんです「冷媒配管の保温材ってもしかして、経年劣化とかで縮むの?」と。
そしたらですね、即答で「縮むよ」って言っていましたね。もうその後は「だよね〜」ととりあえず言って動揺を隠すのが精一杯でした。
今まで施工不良だと思ってただ、ひたすら直してもらっていました。断熱材は縮むということを認識した今、この事実を知らないまま指示を出していたことがものすごく恥ずかしいし、間違った指示を出してしまっていたこともあったかもしれません、もう過去には戻れませんが知識不足を謝りたい!
正しい知識がないと正しい解決方法はわからないし正しい指示も出せないので過去におかしなことを言ってしまった可能性がかなりあります。
いや、どこかで断熱材は縮むよと聞いたことはあったのかもしれません。自分の中で忘れてしまっていたのかもしれませんが同じことですよね…断熱材か縮むという認識が自分の中にないままで、ここまでよくやってこれたなと思います。
一般社団法人日本銅センター冷媒用被覆銅管委員会の冷媒用被覆銅管施工マニュアルには長さ方向で最大2%程度の熱収縮が発生するという記載があります。

断熱材接続専用のテープを巻くか断熱材の断面どうしを接着で解決!
まあ、いつまでもくよくよしていても仕方ないので断熱材がこのように剥がれないようにするにはどうすればよいか、その対策方法を書いておきます。
まずは、断熱材接続専用のテープを使用して断熱材の接合部分に巻くことです。
とりあえず今回の補修で使用したのが「バイツテープ」です。参考にしてください。

そして、もうひとつの解決方法が断熱材の断面どうしを専用の接着剤で処理する方法です。
今回の補修では断熱材接続用のテープ巻きと、この断熱材の断面の接着の両方をしておきました。

まだまだ知らないことや分からないことがたくさんあります。そして一度経験したり勉強したことでも忘れてしまっていることもあります。
日々勉強です。
もう一点、専門家というものをあまり信用しすぎない方が良いということもあわせて言っておきたいと思います。
無責任発言ですいません!