給気不足についての第2弾です。今回も給気不足の事例をいくつかあげながら説明してきます。

動力の給気ファンの逆相接続
まあ、逆相に関しては給気でなく排気ファンでも起こりうることなのですが一応、例としてあげておきます。
給気ファンとしてシロッコファンを採用して動力の電源を接続することは当然あります。ある現場で竣工してから半年後くらいに給気ファンが動いていないのではないかという指摘がありました。ただ、給気の制気口の近くに行くとユルい風が出ている感じがする…とのこと。
部下の方に任せていた現場で私自身は直接確認できていませんでした。とりあえず施工業者さんに現場確認に行ってもらい、やはり逆相でしたという報告があがってきました。
ゆるい風が出ている感じがする、という時点で逆相の確率高いな…と思っていましたが。逆相でも弱い風は出るのでとりあえず動いているなということでよしとしてしまうという。
本来は試運転や風量測定の時点で気付いて是正しなければならないはずが、気付かずに引き渡して、しかも半年も経過してからお客様に指摘されるのは最悪の流れです。管理が甘かったということで言い訳は一切できない状況です。
で、これどうしたかと言うとですね、営業の担当者がこのことをそのままお客様に報告することはちょっとできない、ということでファンのメンテナンスをして調整するか何かうまく話をして現場に入らせていただく許可を得て、逆相を正相に繋ぎ直して対応しました。
本来は、原因を報告してどう直すかも伝えてから現場に入るのが正しいのでしょう。わかっているんです、わかっているんですが、こんなふうに解決することもあるんです…。
給気不足と建具の不具合で入口ドアがメチャ重い
ある店舗の竣工検査で入口ドアが重くて女性が開けられない、とのことで連絡がありました。給気不足によってドアが重くなっているのではないかとの指摘でした。
換気量がそんなに大きくない現場だったので、そこまで扉が重くなるだろうか?と疑問を持ちながら現場に向かいました。
現場に到着しまずは店内から給気ガラリを確認、シャッターが閉じていないか確認しましたが開いていました。
次に外から給気を取り込んでいるウェザーカバーの網を確認したら…見事に目詰まりしていました。

取り付けられていたのは既存利用したウェザーカバーの防虫網でした。外から確認して詰まっているのであれば清掃しておけばなんの問題もなかったのですが、気付かない時は気づかないんですよね…。
そして網を清掃して、再度取り付け。


これで入口の扉も軽くなっただろう、と思って意気揚々と確認してみたら、軽くなったと言えば軽くなったのですが、まだ扉が重い、と言うか2枚の扉の片側を入り口として使用しているのですが、よく見ると扉同士が微妙に傾いていて接触しているため摩擦で開きづらくなっているのが確認できました。

つまり、給気不足による負圧の影響と扉同士の接触による摩擦の影響の両方でかなり扉が重くなっていたということがわかりました。
扉の微妙な傾きも建築工事として対応して、とりあえずは女性でも開くことができるくらいに改善してお客様から了解をいただき現在は問題なく営業していいます。
前回と今回、給気の問題について書いてきました。風切音や扉が重いなどの問題が出てしまうとちょっと焦ってしまいますが的確な解決方法を提示してうまいこと問題解決するための参考になればよいかなと思います!